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【大学院留学】イギリスのプリセッショナルコースとは?雰囲気は?参加費は?価値あり?

ucl presessional courseイギリスの大学院
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saya

・UCL博士課程在学中
・UCL修士課程修了(Distinction)
・直感でやりたい!と思ったことはとりあえずやってみる性格です

学問:教育社会学
前職:小中学校教員 / 日本語教師
興味:文化の違いを楽しむこと
趣味:旅行 / ヨガ / 温泉めぐり
英語:IELTS7.5 / TOEIC 900

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はじめに:プリセッショナルコース(pre-sessional course)とは?

こんにちは!Sayaです。

今回は、私が実際にUCLのプリセッショナルコースを受講した時の体験談をもとに

プリセッショナルコースの概要をまとめていきます!

今後、イギリスの大学院への留学を考えていて

プリセッショナルコースを受講したいな〜。でも、どんな感じなんだろう?

と、思っている方にとっては、

この記事を読めば、プリセッショナルコースの概要が丸ごと分かるはずですよ!

さて、まずはじめにPre-sessional Course(プリセッショナルコース)とは何ぞや?という基本からまとめます。

プリセッショナルコースとは、イギリスの大学院特有の大学準備コースのことです。

このようなコースは、イギリスの大学であれば、どの大学にも用意されています。

しかし、コースの費用や参加条件は大学によって異なります

対象者は、留学生で英語がネイティブではない人です。

んじゃ、ただの英語の勉強なの?

と思われそうですが・・・

実際のところは・・

英語の勉強というよりも、大学院生になるための基礎的なアカデミックの基盤を作るコースと捉える方が適切です。英語で学問的な勉強を行うためのトレーニングという雰囲気です。

そのため、私の場合は、教育学が専門分野なので

宗教教育、音楽教育、評価方法など、魅力的な授業もたくさんありました。

また、研究についての授業もあります。

研究方法に関する基礎的な講義からグループ演習、そして学会方式の発表会まで、一通体験させてもらえました。

2019年UCLのプリセッショナルコース

さて、プリセッショナルコースの概要を少し触れたところで・・・

私が受講した2019年度のUCLのプリセッショナルコースの概要を

もう少し深くご説明していきます。

参加条件は?

参加条件は、大学によって異なります。

参考までに、UCLのPre-sessional Courseの参加要件を提示いたします。

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UCLの場合、2つのプリセッショナルコースが用意されています。

  • 一つは、CLIE (Center of Language and International Education)が主催する一般的なPre-sessional Course

  • もう一つは、PASHE (Preparation for Academic Studies in Higher Education)が主催する教育学部の学生のみのPre-sessional Course

今回、参考に提示した写真は、CLIEのPre-sessional Courseの参加条件になります。

UCLの修士課程を目指すのであれば、基本的にはGood Level(IELTS overall 7.0 / each component 6.5以上)の英語条件があります。

この条件を自力で獲得すれば、プリセッショナルコースへの参加をせずに、大学院に入学できますが・・・

万が一、その点数に到達できなかった場合は、最低でもOverall 5.0 / Each component 5.0を取得し、プリセッショナルコースを受講すれば、大学院に入学することができます。

もし、IELTSの点数で悩んでいましたら私のブログでもIELTSの解説をしておりますので、そちらの記事も勉強の参考にされてみてください。

【IELTS Band 7.5取得教材】sayaのおすすめ教材とレビュー11選

【IELTS動画】無料のIELTS学習用YouTube動画まとめ12選

参加期間は?

先ほどの表を見ていただくと分かる通りUCLのプリセッショナルコースは

一番長くて18週間です。

つまり・・・

18週間のプリセッショナルコースを受講希望の方は、9月からスタートする修士課程に参加するために、4月にはイギリスに来て勉強を開始します。

(*ただし・・・2020年度はコロナの影響を受け、18週間のプリセッショナルコースは開講されておりません。)

その他、受講期間はIELTSの点数次第で、12週間、8週間、6週間と参加期間が異なります。

私は8週間に参加しました。

教育学部専用のプリセッショナルコース(通称PASHE)は、6週間の参加期間の枠が設けられておらず、8週間が最低期間でした。このように、大学やコースによって、受講期間や受講の基準に大きく差があるので、ご自身の大学のHPをしっかりと確認しましょう。

なお、UCLのPASHEは12週間と8週間のプリセッショナルコースしかありませんでした。

そのため、18週間参加の人は、最初にCLIEのプリセッショナルコースを受講して、残りの12週間はPASHEで授業を受けていました。

また、大学院の合格基準を満たすIELTSの点数を取得している方も、プリセッショナルコースの受講は可能です。

その場合は、一番短いプリセッショナルコースを受講するの方が多いようです。

参加費用は?

ただし・・・プリセッショナルコースって

残念ながら、学費が高い!!

参考として2020年の学費を提示いたしますね。

presessional

2020年度の学費は、2019年度よりも多少値上げしています。

私が受講した8週間であれば、約75万円(1ポンド=133円で計算)くらいです。

さて、一生に一度のイギリスでの学びの場。

プリセッショナルコースで思いっきり吸収するか、

IELTSと必死に向き合って大学院入学の条件・・

Good Level(IELTS overall 7.0 / each component 6.5以上)の英語条件

を自力で取得するか?

悩みどころですよね・・・。

ちなみに、私はdeferral request(合格延期申請)をして、自力での点数取得を目指しました。

ま・・・

結果的には、プリセッショナルコースも受講し、deferral も体験し・・・

なんだか、色々やりつくしました(苦笑)

クラスの雰囲気は?

プリセッショナルコースは、少人数クラスが基本です。

私の時は15人未満の小さなクラスでした。

クラスメートのリストは、プリセッショナルコース前にメールでファイルが送られてきます。

そして、そのメールで当日の集合時間と集合場所も一緒に伝えられます。

国籍の割合で述べると、8割は中国人です。男女比で見ると、女性の方が圧倒的に多かったです。

イギリスの大学院は、中国人が多いよ〜とは聞いておりましたが、これが現実か!と思いました。

そして、教育学の分野は女性が活躍しやすい分野でもあるので

やはり女性が多いな〜という印象でした。

クラスには、担任の先生のような先生(Tutorと呼ばれています)がつきます。

Tutorの国籍は、多様で、私の先生はインド系の女性でしたし、他のクラスには中国人の先生もいました。

私のクラスは

中国人11名・韓国人1名・日本人の私・パキスタン人1名でした。

Social Programって何?

実は、プリセッショナルコースは勉強ばかりではありません。

コースの中には、友達作りの機会や、イギリスをより深く知る機会となるSocial Programというものを用意してくれているんです。

いわゆる、日本で言う校外学習のようなものです。

私の時は、毎週金曜日の午後は、Social Program に参加する時間でした。

プログラムはたくさん用意されていて

その中から自分の好きなものを選ぶことができ、参加費は無料です。

また、任意参加ですので、Social Programへの参加は自由でした。

その中でも、最も面白そうなプログラムは「イギリスの小学校訪問!」

なんて素敵なプログラムなんだろうと思いつつ・・・

私は参加できませんでした。

そのほかには・・

  • Guardiansというイギリスの新聞会社訪問
  • 船に乗ってパーティー
  • 植物園に行く
  • テーマパークちっくなところへ行く
  • アーティストの講話
  • バドミントンやバスケをする
  • ミュージカルに行く
  • 博物館へ行く
  • バンづくり講座

などなど、たくさんのプログラムが用意されていました。

プリセッショナルコース参加の感想

少し参加費が高かったのですが

私としては、とても大満足のコースでした!

できることなら、もう一回受講してみたいくらい(笑)

なぜ、満足だったのか?

その理由をお伝えします!

良かった点①:大学の雰囲気に慣れることができた

excited male student throwing university papers in air

8週間のプリセッショナルコースは、大学の施設に慣れるには、結構ちょうどいい時間でした。

勉強もあまり忙しくもなく、十分現地に適応できるだけの時間がありました。

逆に9月から大学院に入学し

  • メールの登録をする
  • 図書館の使い方を覚える
  • 施設の場所を把握する
  • イギリス英語に慣れる
  • 生活の基盤を整える

ということをしつつ

大量に出される論文を読み進めて、授業に参加していかないといけないと思うと

かなり大変です。

私としてはプリセッショナルコースがあったからこそ

時間と気持ちにゆとりを持って、修士課程に進めたと感じます。

良かった点②:友達ができた

私にとっては、これが一番良かったところです。

というのも、UCLのInstitute of Educationの修士課程は

多くて週に2回の授業しかありません。

しかも、夜の時間帯が多いです。

(その理由は、社会人学生が多いためです。)

なので、授業が終わると、みんな帰宅をしますし

授業のない日は大学に行かずとも勉強を進めることができます。

私の場合、家が遠かったので、毎日大学には行きませんでした。

となると・・・

やっぱり友達はできません。

(寮に住んでいると多少は友達もできるかも?)

でも、友達とブラブラ遊んでいる余裕はありませんから

残念ながら、私は修士課程に入った後に、とても仲良くなった人はいませんでした。

かといって、友達が全くいないわけではなくて

今でも仲良くしている友人はプリセッショナルコースのでクラスが同じだった中国人の子です。

その子はPengちゃんと言うハンドルネームで、本ブログのインタビュー記事にも協力してくれています。

もしご興味があれば、そちらの記事もご覧になってくださいね。

もちろん、日本人の友人も私の支えではあります。

コロナのような緊急事態の時こそ、日本人同士の繋がりは本当に助かります。

UCLには多くの日本人がいますが、やはり結局仲良くしている日本人はプリセッショナルコースを受講していた日本人の学生でした。

良かった点③:アカデミック英語を勉強できたこと

UCLのプリセッショナルコースはEAP (English for Academic Purpose)を中心とした授業構成となっています。

ですから、一般的な日常英語を学ぶのではなく

英語論文を読む!書く!に必要なことを勉強します。

(例)英語論文の構成についての勉強では

  • Abstract の書き方
  • Introduction/ Conclusionに必要な要素
  • Reference の書き方
  • 論文を読む順番

などを学びました。

良かった点④:グループワークでポスター発表を行えた

これは、とても面白い取り組みだと思いました。

UCLのプリセッショナルコースでは毎週1回研究について勉強する時間が設けてあります。

ですから、この授業では修士論文を行うに当たって大切な基本的な知識を学ぶことができました。

そして、知識のみならず、実践として6〜7人のグループワークで、調査も行いました。

調査結果は、A0の大きなポスターにまとめ

最終日は、学会形式でポスターセッションがありました。

とても楽しかったです。

良かった点⑤:教育学で有名な先生方の講義を受けられる

私たちのプリセッショナルコースでは、毎週水曜日に、教育学に関連する講義を受けることができました。

私が受講した時は、宗教教育、評価方法、研究倫理、研究方法、音楽教育など

とても興味深いものが多かったです。

大学院の授業がますます楽しみになりました。

良かった点⑥:少人数のクラス構成

先ほどもお伝えした通り、私のクラスは14人で、とても小さなクラスでした。

ですから、みんな仲良く、楽しく勉強ができました。

ディスカッションをするにも、お互いの英語力を認め合って

サポートしながら勉強ができたことは、とても良かったと思います。

最後には、みんなで集合写真を撮って、公園でピザを食べて楽しくコースを終了できました。

良かった点⑦:クラスの先生との個人面談

プリセッショナルコースは少人数性であるだけでなく

週一回クラスの先生(Tutor)との個人面談があります。

その時に、勉強の悩み、生活面での悩みなどを相談できます。

私は、基本的にライティングの訂正をしていただいておりました。

毎週末、自分で取り組んだ課題を先生に見てもらって

質問できる機会は、とても有意義でした。

参加にあたり注意したいこと

以上に示したように、プリセッショナルコースは大学院入学のための点数が足りないから受講する!という以上の価値があると感じました。

しかし、参加にあたり、少し気をつけたいことが3つあります。

IELTSはUKVIの点数が必要である

大学院入学条件である

Good Level(IELTS overall 7.0 / each component 6.5以上)の英語条件

とは、アカデミックIELTSのことを示します。

IELTSにはAcademic とGeneral Training の2種類がありますが、大学院進学用のIELTSはAcademicです。

これまで、IELTSにはAcademic とGeneral Training の2種類しかなかったのですが

数年前から、ビザの関係上UKVIと呼ばれる少しチェックの厳しいIELTSが登場しました。

プリセッショナルコースに参加する場合は、Academic IELTSを受け入れてくれない場合が多いので、UKVIで、求められた点数を提出する必要があります。

(この点は、交渉しても受け入れられないです!私がトライしましたから!)

なお、IELTSには2つの主宰団体British CouncilとIDPが存在します

どちらの試験でもUKVIを受験することはできます。

では、この2つの主宰団体の違いは何か?

と気になった方は、こちらの記事をご覧ください。

テストに合格しなければ大学院生になれない

この点は、大学によって異なりますが

基本的にプリセッショナルコースは最終試験があります。

UCLの場合は、1500wordsのエッセーと、4技能の試験でした。

このテストで、不合格となった場合は、大学院には進学できません。私たちの時も、複数人プリセッショナルコースで不合格となり、進学できない人がいました。

大学によっては、プリセッショナルコースを受講すれば、大学院に進学できる場合もあります。

その点はしっかりと確認しておきましょう。

現地でTier 4ビザの更新がある

round black chronograph watch on table near germany passport an banknote on table

プリセッショナルコース受講者の多くが、短期のTier4ビザを取得してイギリスに入国してきます。

そのため、プリセッショナルコース受講して、合格をもらったあとに、Student VIsaの更新手続きをしなければいけません。

日本人であれば、Student Visa取得の際に、資金証明を提出しなくてもビザの取得ができるのですが、現地での更新の場合(特に、大学を通して更新する場合)は、資金証明の提出が求められることもあります。資金証明をどのように取得するのか?しっかりと計画を練っておきましょう。

私の場合は、現地に口座を開設し、プリセッショナルコース受講中に1年分の学費と生活費を送金しました。

そのため、Tier4ビザ更新の時には、現地のHSBCの窓口に行って、あっという間に資金証明を取得することができました。

イギリスの銀行口座開設する6つのメリット

しかし、現地に口座を所有していない友人は

  • 9月に資金証明を取得するだけの目的で一時帰国したり
  • 両親にお願いして銀行に掛け合ってもらったり
  • 元の職場に掛け合って、証明書らしきものを作成してもらったり

とにかく大変でした!

そして・・・

VISAの更新できなかったら、今年の大学院はdeferralしないといけないかも・・・

と、一番最悪なパターンまで、考えなければいけないほど

追い詰められていきます。

なので!

プリセッショナルコース受講者は、Tier4更新のことを頭に入れておくことをおすすめします。

終わりに:プリセッショナルコースは受講すべき?

最後になりますが・・・

プリセッショナルコースは、とても役に立つのでとてもおすすめです。

毎日朝から夕方まである日々は

私にとって、思い描いていた通りのイギリスの大学院ライフでした。

ですが・・・

やっぱり、参加費も半端ないですし・・・

お金と相談しないといけないのも事実です。

また、2020年度はコロナの影響により、全てオンラインでのプリセッショナルコースとなりました。

となると・・・

私が体験したような、Social Programもありませんし、ポスター発表もなかっただろうし、みんなで集まって楽しむこともなかったと思います。

来年度2021年も、コロナの様子はわかりませんので

私が体験したようなプリセッショナルコースに戻るには、コロナ次第といった感じになると思います。

そんなことも考えつつ、ご自身のIELTSの点数をみながら、受講するか、しないか、決定されることをおすすめします。

追記(2022年1月)

2022年度のプリセッショナルコースはおおよそ対面に戻ると思います

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