はじめに
こんにちは、Sayaです。
今回は、イギリス大学院留学前に勉強しておくと良いこと3選をテーマに記事をまとめていきます。
この記事を執筆しようと思った背景には、私自身、大学院留学前に、どのようなことを勉強して良いのか悩んだ経験と、最近このような悩みをTORUさんに相談をされたからということがあります。
Sayaさん、僕は大学院に行くだけの知識がまだ乏しく、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃで、時間が足りない気がするんだよね。勉強すべきことに優先順位をつけたいと思っているんだけど、わからないことがたくさんあって、どれを優先すべきなのかな?どうしようかなぁ・・・
この相談を受けて、このような悩みは海外の大学院留学の準備している人みなさんに共通しているものなのではと感じたんですね。
なので、色々と状況をわかっている今、もし私が修士課程に再度進学するとしたら、どのような勉強をするのか?少し考えてみました。
イギリス大学院留学前に勉強しておくべきこと
海外の大学院に留学するとしたら、きっと多くの不安があるでしょう。
言語の問題、知識の問題、研究の問題・・・
色々な課題があって、どれから準備をしてよいのかと、悩むと思います。
とくに、勉強をしたい意欲はあるけれど、大学院という場所での学びはどのようなものか、あまりイメージができていなかったり、どこに焦点化して準備をしてよいのかも分からないものですよね。
なので、留学前に勉強しておくといいかもなぁという点を3つに分けてみました。
研究したいテーマに関する知識を蓄える
まず一つ目は、研究したいテーマを考えることです。
この記事を読んでいる方の多くは、何かしら学問的に興味のある分野があるわけですから大学院に行きたいと思っていらっしゃると思いますので、「研究したいテーマについて考えましょう」と言われなくても考えている方が多いかと思います。
ですが、私がここで主張したいことは、研究したいテーマを「具体的」に考えておくことの重要性です。
「具体的に」とはどういうことか?と言いますと
例えば、ジェンダーに興味があるとしたら
なーんてことを、常に頭の片隅に置いておくといいです。
もちろん、一つの案だけでなくB案、C案などについても、同じように考えておくといいでしょう。
このようなブレインストームをしたら、必ずメモを残しておいてください。
考えは日々変わるものです。
海外へ行って、新しい知識が増えれば増えるほど、今考えていることは忘れてしまう可能性があります。
でも、今考えていることは、将来自分が悩んだ時のためになる、とても大切な材料です。
将来のためにも、この研究をやってみたいな、楽しそうだな、これなら研究対象の人にアクセスできる可能性があるな、ということをメモすることは、とても大切な留学前の勉強だと思います。
もし、時間があれば、自分の学問的な興味に関する本なども読んでおくと良いと思いますよ。
もう少し、興味がある研究への考え方を深めてみたい!と思う方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
論文の書き方・考えの深め方を勉強する
次に勧めたいのは、論文の書き方や文章を深める際の思考方法を学ぶということです。
英語で論文を書くことが初めての人や、そもそも論文を書くことがない人は、まずは、論文の書き方を学ぶことが大切だと思います。
でも、これは、あまり時間をかけて、やるのは勿体無い気もします。
というのも、本を読んでも、結局実際に自分で書いてみないと現実身がわかなかったりするんですよね。
イギリスの大学院であれば、論文の書き方の基礎基本はプリセッショナルコースで学ことができます。なので、プリセッショナルコースに参加すると、体験的に論文の書き方を学べます。
ただ、英語でも苦労をすると思うので、予備知識程度には論文の書き方を知っておきましょう。
その時に、論文の書き方はこうです!というハウツー本や、英語論文を書くための表現はこうだ!といった本を使うのではなく、論文を書く時はどんな視点で文章と向き合っていくべきなのか?という思考方法を学ぶ所からはじめてみるのはどうかなと感じます。
そこで私がおすすめしたいのは、苅谷剛彦先生と石澤麻子さんが執筆された「教え学ぶ技術ー問いをいかに編集するのか」です。
(このブログや、私のTwitterで何度もおすすめしている本です・・・)
この本では、日本語の小論文課題を、学生役の石澤麻子さんが実施に文章を書き、苅谷先生に指導をしていただきながら、どのように小論文をよりよいものにしていくのか?というプロセスが知れる本です。
最後に完成する小論文は、まさに大学院の論文で求められるような構成のクオリティです。
エッセイなどの課題を出されたとき、このような物の考え方で、課題を深めていけばいいんだなぁとシミュレーションすることもできます。
簡単に読める新書ですから、ぜひ、一度目を通してみてください。
もう少し深い内容を知りたいという方は、苅谷剛彦先生の「知的複眼思考法」を読んでみてください。
その後、英語論文の基礎として、迫桂先生と徳永聡子先生が執筆された「英語論文の書き方入門」に目を通してみるのをおすすめします。
きっと、論文を書く経験がない方は、この本を読んでも、わかったのか?わかってないのか?と、ふわふわした感覚になるかもしれません。
ですが、目を通しておくことって大切だと思うんですね。
見たことがあるのと、ないのでは、プリセッショナルコースでアカデミックライティングを学んでいる時の感じ方は全く違うと思いますから、一通り目を通してみてください。
この本の最後には、見本のエッセイがあります。
そのエッセイを読みながら、エッセイの構成について、学びを深めるのもよいと思いますし、「引用」についても、この本を通して知ってみるのもいいでしょう。
もし引用について詳しく知りたいなと思う方は、referencing and understanding plagiarism という小さな本がまとまっていて、わかりやすいと思います。
ただ、文章を書く体験をしないで、引用についての解説をされても、実感が湧かないかもしれませんので、この本で一生懸命勉強するよりは、文章の取り組み方・考えの深め方を勉強した方がいいような気がします。
また、もう一段ステップアップとして、文献の管理ソフトを少しお試しで触ってみるもの良い学びになると思います。MendeleyやZoteroといった文献管理ソフトは無料で使用できますので、自分が読んだ文献などを、ちょっとずつ、このような文献管理ソフトに入れておいてみましょう。
文献管理ソフトに慣れておくと、プリセッショナルコースでもきっと役に立つはずですよ。
使い方については、Youtubeなどにもあると思いますが、異文化の魔法では文献の管理について下記の記事にまとめてありますので、文献のまとめ方について学んでおきたいと思っている方は、参考にされてみてください。
受講予定の授業で使われる文献を先読みしておく
最後に、留学準備前の勉強として、少しレベルが高い勉強かもしれませんが、大学院に入学して一番心の安心感をもたらしてくれる勉強であることは間違いありません。
それは、受講予定の授業で使われる文献に目をとしておくことです。
大学院から合格をいただくと、「リーディングリスト」というリストが送られてくることがあります。
そのリーディングリストに目を通しておくというのは、大変ですが、最も効率的に授業の予習ができます。
ただ、日本にいると、そのリーディングリストの文献にアクセスできなかったりすんですよね。
そこで諦めてはいけません!
リーディングリストにある文献が探せなかったら、タイトルを見て、その本に書かれているコンテンツに関する日本語の資料に目を通しておくのがいいと思います。
むしろ、この方が効率的に知識を多く蓄えられるので、おすすめです
もし、リーディングリストが送られてこなくて、なにを勉強してよいのか目星がつかない場合も諦めないでください。
たとえば、私が所属していたSociology of Education MAにはSociology of Educationという必修授業がありました。
その授業のリーディングリストを獲得したいとしたら・・・
Googleに「Sociology of Education MA UCL Reading List 」と入力します。
そうすると、学生でなくてもリーディングリストが見られるようになっています。
そうやって、リーディングリストのタイトルを見て、それに関連する日本語の本を読み、基礎知識をつけておくと、入学後の予習はバッチリです!
おわりに
今回の記事では大学院留学前に勉強しておくと良いこと3選をご紹介いたしました。
この記事を読み、大学院留学前までの時間をどのように使ってよいのか悩んでいた方も、少しやるべきことが焦点化されたでしょうか?
留学まで、そわそわすることが多いですが、時間を有効に活用して、効果的な留学準備ができますよう祈っております。
それでは最後に今回の記事のまとめです。
- 研究したいテーマに関する知識を蓄える
- 論文の書き方・考え方の深め方を勉強する
- 受講予定の授業で使われる文献を先読みしておく
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