こんにちは、Sayaです。
本日の記事では、留学に対する費用対効果について私自身が感じていることをまとめたいと思います。
先に当然の結論から述べたいと思いますが、「留学に対する費用対効果は人の価値観による」と感じていますので、考えは人それぞれであると思いながら、興味があれば読んでみてください。
そんなことを思いつつ、私自身が自分の留学について、どのようなことを感じているのか、つらつらと述べていこうと思います。
留学費用の高騰化
2023年現在、物価上昇は著しく、円安には歯止めがかかりません。
結果として、私の留学費用は、私がイギリス留学を考え始めた2015年頃には想像できないほどとなっております。
私が留学準備を始めていたころのUCL学費(私が希望していた教育社会学の修士のコース)はおおよそ16000ポンドでしたが、今年は29000ポンドになっているわけです。
この値上がりの原因は、2015年から2023年現在までの間に、Brexitが起こり、コロナウィルス感染症が蔓延し、ウクライナ戦争が起こったという、本当に世界史に残る大きな出来事がいくつも重なってしまったことに由来します。
ですから、正直、私が今年修士課程に入学をする立場であれば、イギリス留学は諦めていたようにも感じます。または、イギリス国内でもUCLではなく、地方の大学で比較的学費が安価な大学を選んでいたかもしれません。
イギリス留学はお金がかかることは覚悟しておりましたが、ここまで費用がかかるとなると、これだけお金をかけてイギリスで学ぶ意味とは?と考えてしまいます。
果たして、このお金をかけて、その後のキャリアや人生にどれだけ、良い影響を与えてくれるのか?と言うことだって考えるのは当然のことだと思います。
イギリスでの学びと学費
私はUCLに来て、教育社会学という学問を学んでいます。
と言いつつも、私が研究している内容は社会学だけではない分野についても学びを深めています。それでも、基本的には社会学が私の学びの中心です。
ですので、実践的な学びよりは、理論的な学びが多かったりします。ただし、「研究を実践する」という意味での学びとしては実践的な学びとも捉えることはできるかもしれません・・・。
そういう学びを深めているものですから、教育学部に所属しているとはいえ、私の教師としてのスキルは上がったわけではありません。むしろ、停滞しているか、落ちているかも・・・。
まぁ、私としてはキャリアチェンジのために留学をしているので、私の教師としてのスキルを高めるよりも、理論的なものを深めたいという目的が達成している意味では、非常に納得のいくカリキュラムではあります。
ただ、このような内容の学びは、イギリスである必要があったのか?ということは、多少自分の中に疑問を感じつつも、UCLでの学びや出会いには、とても満足しています。
返済が必要な奨学金地獄
さて、多少話が脱線していっているので、少し話を戻します。
理論やら、研究のノウハウを学ぶために、私はイギリス留学をしたわけですが、先にもお伝えしたように、考えられないくらいの留学費用を支払うことになりました。
私は幸運にも奨学金で、学費、および、生活費のサポートはいただいているにせよ、「十分」とは言い切れません。円安とインフレのダブルパンチで、むしろだいぶ足りない状況です。
これまで貯めていた貯金にも限界が来そうになったので、昨年から貸与の奨学金を借りることにしました。この選択は、留学準備をしている段階では一度も考えることのなかった選択です。
ただでさえ、学部の奨学金の返済も終わっていないのに、また借金が増えてしまうのか・・・と思ったのですが、仕方ないですね。これが私の選択した道ですから。
ということで、この留学が無事終わったとしても、私には多額の借金が残る予定となっております。
これほど奨学金という名の借金を重ねてた結果として、博士終了後には十分なお給料と、安定したステータスのあるお仕事に就け、しっかりと奨学金を返済するめどが経つのであれば、私としては、イギリス留学の費用対効果は十分に高いということができるかもしれません。
が。
雰囲気を見ている限り、人生そんな甘くはなさそうです。
イギリスで博士号と取得しても、経済的に厳しい生活が待ち受けているような気がしています。
留学に対する費用対効果について考えること
「こんなにお金をかけて、借金まで抱えて、この後、私はどんな選択をするのだろうか?」そんな悩みは、常に私の頭の片隅にあります。
おそらく、博士課程の学生であれば、どの人も同じような悩みを抱えていると思います。この悩みは国問わず、どこで博士課程に通おうとも、このような悩みがあるのではないでしょうか。
なので、最終的には、自分の人生の価値をどこに置いているのかで、博士課程に進学することが、自分自身の留学費用の費用対効果にも関わってくると思います。
ちなみに、私は以前このような記事を書きました。私の留学に対する覚悟についての内容ですので、興味があれば、ぜひお読みください。
とにかく、一回きりの人生、色々な選択ができるので悩んでしまいますが、やっぱり決めたからには、それが正しかった道であると、後から振り返って言えるようにしなければいけないと思うのです。
現状円安、インフレが進行していて留学が非常に厳しい世の中になっておりますが、現状は変えられないので、費用対効果は自分で生み出す、作り出すものという意識で挑んでいくしかないなと思っています。
その費用対効果は、私のような学問分野であれば、もしかしたら、経済面ではキャッシュバックはされないかもしません。でも、「この留学がなければ・・」とか、「この留学があったからこそ・・・」というようなことが言えれば、十分にお金をかけた価値が出てくるのではないかと感じています。
今のところは、この留学に来るまでには考えていなかった、または、考えたこともなかった、自分の未来の可能性というものが見えるようになってきました。
それは、教員を続けているだけでは見ることができない、自分の将来の姿です。
そう考えると、私は教師であることに、このままで良いのだろうか?と考えることが多かった人間だったので、新しいキャリアが見えてきたことを、ある意味で嬉しくも感じます。
それこそ、イギリス留学がなければ見えなった世界です。
留学に対する費用対効果を求め続ける
ただですね・・・
新しいキャリアが見えてきたから、それで満足とはいうことはできません。
学問分野的になかなかお金では恵まれないでしょうし、何度も繰り返しますが、卒業後、私は多額の借金を抱えて、社会に出ていくわけですから、意地でもこの借金を返さなければいけないわけです。
つまり、この留学にかかった費用を返済できるだけの職を求め続けなければいけないという「将来へのツケ」が私には存在しています。
そういった意味で、この留学は私のお尻に火をつけ続けてくれるでしょう。
留学は費用対効果がついてくるものではなく、費用対効果は自分の中で生み出すもの。または、費用対効果化が高まるまで、頑張らないといけないという意識をずっと高めてくれるものなのかもしれません。
本記事の冒頭で、留学の費用対効果についての考えは人それぞれとは述べておりますが、経済的に苦しい中、一緒に留学をした戦友のようなUCLの友人たちが、この記事を読んでくれているのであれば、概ね、みなさんも私のこの記事に納得してくれるであろうと思っております。
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