はじめに:指導教官が修士論文の行末を左右する
こんにちは、Sayaです。
今回は指導教官のお話をしていきたいと思います。
まず初めに、今、大学院留学を考えている方の不安の一つは「修士論文」ではないでしょうか?
でも、実際のところ、不安半分、ワクワク半分という感じでしょうか?
私は、研究できることが楽しみだったのですが、私の考えていることが、ちゃんと先生に伝わって、
面白い!研究の価値がある!
と、思っていただけるのか・・・
とても不安でした。
UCLの先輩からも少し・・
私の先生は、いい人なんだけど・・・でも、んー。
なんて話を聞いていたので
- 私は先生とうまくやっていけるのだろうか?
- 私の英語力で、先生に思いは伝わるのだろうか?
本当に心配でした。
でしたので、大学院がスタートするや否や、
私は修士論文のための勉強は必死に取り組みました。
(もちろん、全ての授業に必死でしたが・・・汗)
UCL の教育社会学専攻の修士論文の進み方
今回は、私が所属しているUCLの教育社会学コースを例にしてご紹介いたします。
UCLの内部でも、修士論文の決まりや、進み方は、とても大きく違うので、私の話は参考にならない方が多いかもしれませんが、イギリスの大学院の一例としてご紹介いたします。
私の場合、11月初旬ごろに研究のアイディアの提出が求められました。
そして12月には指導教官が決定しています。
詳しいスケジュールは以前のこちらの記事に時系列でご紹介しております!
では、どのようにして指導教官が決まったのか、お話します。
イギリスの大学院の指導教官の決まり方
11月初旬に求められた研究のアイディアレポートは、150~300 wordsの短いものでした。
このレポートで書いたことは次のようなことです。
- 研究のテーマ
- 研究方法(インタビューなのか?アンケートなのか?)
- 研究対象(子供?親?先生?)
- リサーチクエスチョン(どんなことを明らかにしたいのか?)
こんな程度書くと150~300 wordsはあっという間に埋まりました。
逆に、物足りない感じでした。
研究についてのアイディアを考える時には、こんなことを考えるといいよ!という流れを記事にまとめています。もし、修士論文の研究が不安だな〜と思う方は、下記のぜひご覧ください。
この150~300 wordsのアイディアのレポートを先生方が読んで
私はこの学生を担当するよ!
私は、この学生の研究なら指導できそうだわ〜
という先生方の会議のゆえ12月に担当教官が発表になりました。
私は、内心自分の研究テーマを指導できる先生がいなくて
このJAPANの子、余ったけど、誰か指導できる人いない?
なんて、言われていないか・・ビクビクしていました(笑)
でも、今、当時を思い出しながら書いていると、私は余計なことばかり考えていましたね(笑)
指導して欲しい先生がいる場合
150~300 wordsのレポートで、先生が決まるということは、修士課程の最後の最後まで、その先生と共に過ごす!という大きな分かれ道です。
- 毎年、修士論文の締め切りに間に合わせられない学生がいます。
- 研究の方向を見失って、どうしていいか分からなくなっている学生がいます。
もちろん、修士論文の執筆は、学生の責任ですから、先生におんぶに抱っこは禁物です。
しかも、イギリスは「自主性」を重んじる文化ですから「受け身」は絶対にNGです。
どんどん、自ら考え、自らアクションを出していく必要があります。
ということで・・・
コース内の先生の中で、この人の研究が素敵だ!教わりたい!
と思うような先生がいた場合、学生は積極的にメールをしたり、研究室訪問をしていました。
自分の興味を伝え、先生に教わりたい!
というアピールですね!
そうすることで、先生の会議の時に、選択してもらうという方法を選んでいる学生もいます。
この方法は、先生方からも、もし教わりたいことがあれば、このようにアピールしてね!と伝えらていました。
指導して欲しい先生がいない場合
9月に入学して(実際は10月から授業スタート)、11月に研究内容を提出って・・・
結構キツイと思いませんか?
大学にも慣れていないし、大学院で研究を学ぼう!と思ってきたのに・・・
入学して1ヶ月で、研究のフレームワークを書いてね!
って。
ねー。
そんな状況であれば、「指導していただきたい先生」を探す以前に自分の研究したいことは何か?という点が、まだ定まっていなかったり・・・
このような状況で、先生にアプローチするには自信がなかったり・・・
どの先生にアプローチして良いものか分からなかったり・・・
すると思います。
それは、それで、いいと思います!
その場合は、割り当てられた、先生とゆっくり構想を練っていけばいい話ですからね。
私の場合
そして私の場合です。
私の先生についてのお話は、何度か私のTwitterのアカウントで (@ l0vu4evr)でご紹介させていただいたのですが、私の先生は、女性の先生で、一生懸命指導してくださる方です。
私の憧れです。
こんな素敵な先生と出会えたことが、私にとってUCLに来たことでも、一番良かったことでした。
指導教官が割り当てられる前は、とても不安が多かったのですが・・・
この先生との出会いが、本当に私を安心させてくれました。
では、どのようにして私はこの女性の先生と廻り合えたのか・・?
実は、私はどの先生にもアプローチしていません。
なので、先生と出会えたのは、私の運なんです。
実際のところ、先生方の会議の前、指導していただきたい先生にアプローチすべきか?
とても悩みました。
でも、色々な先生の過去の研究を見ても、日本の教育について研究されている先生はいなく、どの先生が、私の研究指導にあたってくださるのか?
私には検討がつきませんでした。
それなら、無理に私からアプローチするのではなく、先生から、私の研究のフレームワークを見ていただき、選んでいただいた方が、一番いいかなと思ったんです。
私と指導教官の出会い
そして、来たる12月の指導教官発表の日。
今の指導教官の名前が・・・。
この先生は私たちの授業を受け持ってくださってはいたものの、私は直接お話をしたことがなかったので、どんな先生かよくわかりませんでした。
なので、先生をネットで検索し、先生の過去の研究を調べたんです。
でも、先生が研究されていることは・・・私の興味の分野なのか???疑問でした。
なぜ私が先生の元についたのか?
本当に、わかりませんでした。
とりあえず、ご挨拶をしないといけないな!と思い、授業の休憩時間中に、先生の元に近づき・・・先生に自己紹介!
Sayaです!修士論文のご指導よろしくお願いいたします。私は日本から来ました。
きっと、私のこと全然分からないだろうな〜
とか
きっと、私の研究のフレームワークなんて、あんまり覚えていないんだろうな〜
とか
思って話しかけたんです。
(なんかネガティブですね笑)
そしたら ・・先生は私を見て
誰だこの子?
みたいな表情をして・・・
あー!日本の学校の先生にインタビューするって言ってた子ね!あなたの研究が面白いな!と思って、私があなたを選んだのよ!
と言ってくださったんです。
この瞬間、私は本当に嬉しかったのを覚えています。
あ、認めてもらえた!と。
その日から、今日まで、先生には、感謝でいっぱいです。
まとめ:指導教官との相性は運だけではない
日本の大学院であれば、大学院入学前に、研究室に訪問へ伺ったり、ゼミに参加させていただいたり、ということが一般的かと思います。
イギリスの大学院でも、キャンパスビジットといって、大学訪問をする人もいるものの、基本的には、大学訪問をしなくても受かることが多いです。
(でも、コースによるかもしれません)
そのため、修士論文の指導教官は、運なのか・・・、、なんなのか、、、?
というのも、実際にアプローチして指導教官になっていただいても、なかなか、うまく関係性を作れない人もいたり、アプローチせずして決まった指導教官が、他の仕事との兼業で、忙しすぎるため、修士論文の指導はほとんどしてくれなかったり・・・
という不運な場合もあるためです。
でも、それは運だけが原因ではなく、
私たち学生がどれだけフレキシブルに先生とコミュニケーションを取れるか?
という点にも関わってくるので
先生との関係は、運でもあり、私たちの柔軟性でもあり、努力でもあり
色々な要因が関わっている気がします。
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