NHS(医療サービス)とは?
National Health Serviceの略語で、イギリスの国民医療保険のことです。
海外では慣れない生活がゆえ
いつ何時、病気にかかったり、事故に巻き込まれたりするか分かりません。
なので、イギリスのように、しっかりと、医療サービスが充実しているのは助かります。
ただし!!
NHSのみで十分なのかな・・・
という点については、誰もが悩む点ではないでしょうか?
今回の記事ではそんな不安や、疑問が解決すればと思っています。
NHSへの加入対象者は?
まずは、NHSに自分は加入できるのか?どうかなのか?
という点をしっかりと把握しておきましょう。
基本的に、大学院留学(Tier 4)を取得して来られる方は、加入対象となります。
ただし、個人で海外保険に加入するという理由で、現地の国民保険には加入しない!という選択は不可能です。
Tier 4を取得する場合は、オンラインでのビザ申請の際にしっかりと保険料も支払わなければなりません。
ただし・・・
- 現地の滞在期間が6ヶ月未満の方はNHSに加入することができません。
- Pre-sessional Courseを受講する場合で、現地で、Tier 4ビザの更新が必要な方は、Pre-sessional Course 期間中は、NHS加入対象外になります。
- Pre-sessional Courseを受講する場合、Combined-CASにより、大学院終了までのビザを取得している場合、Pre-sessional Course期間中もNHSに加入することができます。
NHSの支払い額はいくら?
NHSの費用は滞在期間によって異なります。
- 6ヶ月以上から12ヶ月までの滞在:300ポンド(約40,000円)
- それ以上滞在する場合は追加料金がかかってきます。
- 1ヶ月から6ヶ月の滞在ごとに150ポンド(約20,000円)の追加です。
イギリスで修士課程に在学する場合は
1年と4ヶ月程度のビザが発行になります。
そのため、1年分の300ポンド+数ヶ月分の150ポンドの支払いで
450ポンド(約60,000円)です。
この支払いをすることで、病院を使用する際は、無料!!で診察が受けられるんです。
ただし・・・
1年しかいるつもりない人にとっては
4ヶ月分のビザは必要ないですし、その4ヶ月分の医療費(2万円)は
もういらないわー・・・
という気持ちになりますよね。
分かります・・・。
NHSはどうすれば使えるのか?
このNHS、ビザ取得の際に高いお金を支払っているので
ぜひ有効的に活用したいですよね。
では、どのように病院を受診できるのでしょうか?
General Practitioner (GP)の登録
ビザ申請の際に、NHSのお金を支払い、現地到着後に、BRPカードという現地の滞在許可カードを取得すると、自分のかかりつけ医:GP(General Practitioner)の登録が可能です。
- BRPカードとは、Biometric Resident Permit というカードです。日本で言えば、外国人の在留カードに近いものです。
- これは、ビザと同様の効果を発揮します。イギリスのビザの申請と受け取りは、日本で行いますが、パスポートにビザのシールが貼られて終わりではありません。
- 現地到着後にBRPの受け取りをしなければ、現地での滞在許可が降りたとはみなされませんので、BRPの受け取りはしっかりとしましょう。
日本のイメージだと、家の近くの町医者のような感じです。
登録できるGPは自分の住所によって分けられています。
なので、イギリスの場合病院を自分で選択することができません。
GPは専門医ではないので、GPの先生の見立てで、紹介状をいただいた先の病院で
専門医に見てもらうという流れになります。
診察の予約を入れる
GPの登録が終了すると、早速診察の予約をいれることができます。
GPの登録には、おおよそ1週間くらいかかります。
なので、元気なうちに登録しましょう!
病気になってから、登録しに行っても、緊急でない限り
1週間待ってください
と言われます。
なお、イギリスの病院は、急患以外は必ずGPへの診察の予約を入れなければいけません。
予約なしで行くと、果てしなく待つか、追い返されるか、のどちらかです。
- 私の友人は、転んで結構大きな切り傷を作ってしまったため、急患で手当を受けに行ったところ、半日以上待ち、傷口の血は固まってしまうくらいまで、何もしてくれなかったそうです。
緊急の場合はどうずればいいのか?
予約をいれるって言ったって、事故とか、本当に具合が悪くて動けなくなった場合はどすればいいの?
本当に緊急の場合は、111に連絡!!
そうすると、救命士が症状緩和のアドバイスや
必要があれば優先的に緊急診療の予約を入れてくれます。
携帯に登録しておきましょう!
NHSの弱点
診察の予約が取りにくい
実は、NHSの弱点は、診察の予約が取りにくいことです。
残念ながら、その日に電話をして、その日の診療予約は取れないと考えておいた方がいいでしょう。
病気って、急に襲ってくるものですので
行きたい時は具合の悪い時や異常を感じる時ですよね。
行きたい時に病院に行きにくい制度であるだから、NHSは全然使えないわ・・・
との残念な噂をよく聞きます。
実際に私のハウスオーナーの話ですが
ある朝ベッドから立ち上がろうとしたら、ぎっくり腰で立ち上がれなくなってしまったそうなんです。
一人暮らしでしたので、誰も助けてくれる人がいなく
近くの携帯で、自分の割り当て病院に連絡したところ
全てに断られるという自体に陥ったそうです。
結局は、受け入れてくれ他のは私立病院で、全額自己負担をしたようです。
また、検査の予約を入れても予約日が3ヶ月後!!
と・・・がっくりしていらしゃることも・・・。
私も予約を取ったときは、5日後くらいの日付を言われました。
5日もたてば、病気なんて治ってしまうな・・・辛いのは今なのに。
と思ったことがあります。
- *ただし、これはロンドンの場合です。
- 地方ですと、比較的予約が取りやすいようです!
歯科はNHSに含まれない
歯の健康ってとても大切ですよね。
歯が痛いと、何も集中できなくなりますよね。
ですが、残念ながら歯科はNHSに含まれない場合が多いです。
つまり、イギリスで歯科にかかった場合は、全額負担です。
- ただし、NHS対応の歯医者さんもあるので、そちらで対応していただくこともできます。ロンドンには、NHS対応の歯医者さんは少なくなっているようですが、まだまだ十分にあるようです。
お医者さんが選べない
結局、家を引越ししない限り、GPは固定されてしまうので
お医者さんも固定です。
お医者さんも人なので、どうしても、このお医者さんの言うことなら、聞けるけど、このお医者さんとは、相性がちょっと・・・
なんてことありませんか?
(私だけ?・・・なら、面倒な患者でごめんなさい・・・)
なので、お医者さんが固定されるのもGPのデメリットだと思います。
が、人それぞれかな?
海外留学保険を考える?
どんな人が海外留学保険を購入すべきか?
ということで、NHSは絶対に加入するものなのですが
予約が取れなくて、使えないという噂や歯科は有効でないという現状から
海外留学保険を考えた方が良いのでは?と思ってしまいます。
でも、1年間で10万円の掛け捨ては、貧乏学生の私にとってとても大きな出費。
ですから、私は悩みに悩み抜いて、健康に気を使っていく!!
という選択をして、1年間の留学生活をしました。
とりあえず・・・、無事終わりそうですが・・・。
ただし、下記のような方には、海外留学保険への加入をおすすめします。
- 日本で普段から病院で診察を受けている方
- 英語力にちょっと心配のある方(GPで予約をとるときは、発音が聞き取りにくいうえ、お医者さんに自分の症状を英語で伝えるのは、難易度も高いです)
- 6ヶ月未満の滞在で、NHSに加入できない方
海外保険に加入すると日系病院も、安心して通うことができますよ!
日経病院のリスト
ロンドン医療センター
HP:ロンドン医療センター
住所:234-236 Hendon Way, Hendon, London NW4 3NE
電話番号:+44 20 8202 7272
Japan Green Medical Center
HP:Japan Green Medical Center
住所:10 Throgmorton Ave, London EC2N 2DL
電話番号:+44 20 7330 1750
Nippon Club North Clinic
HP:Nippon Club North Clinic
住所:60 Grove End Rd, St John’s Wood, London NW8 9NH
電話番号:+44 20 7266 1121
新型コロナウィルスに感染した場合?
2020年、大流行しているコロナウィルスの現状ですが
イギリスは、入国制限も解除され、行き来は自由になったものの
コロナウィルスは蔓延していることは確かです。
特に、大都市であればあるほど、気をつけて生活をしなければいけません。
なので、最後に、コロナウィルスに万が一感染してしまった場合、NHSをどのように活用するべきなのか?
という点についてまとめておきます。
コロナウィルスの症状がでた場合はどうするのか?
NHSに加入している、加入していないに関わらず
コロナウィルスの治療をしてもらうことができます。
症状がありそうな場合はNHS111 onlineという政府のサイトを訪れ、その指示に従い、症状のチェックをします。
NHS111で行ってくれることは、症状次第で
- 近くの病院の紹介
- お医者さんとつなげてもらえる
- 予約の取得
- 処方箋を出してもらえる
- 対処の仕方を教えてもらえる
PCR検査はしてもらえるのか?
NHSに加入している場合、無料でPCR検査をしてもらうことができます。
PCR検査をしてもらえる人は
- コロナウィルスの症状がありそうな人
- 濃厚接触者となってしまった場合
- 政府機関・病院関係者からテストを受けてくださいと言われた場合
まとめ:不安がある人は海外留学保険を申し込んだ方がいいかも
色々と書きましたが・・・
NHSは、無料だし、全員加入だし、(しかも、かなりの金額だし!)使って損はないと思います!
実際に、私も使っていましたし。
でも、今回の記事を読んで、少し不安だな〜と思う方は、
海外留学保険に加入してから渡航してもいいと思います。
何よりも健康第一!!
せっかくの留学で、具合が悪くなって、
色々なことがうまくいかないということがないように
しっかりと、準備していくことをおすすめします。
今は、コロナもあるしね・・・。
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