はじめに:イギリスでの博士号取得を目指して
こんにちは!Sayaです。
もうすでにTwitterではご報告をさせていただいたのですが
あらためて、異文化の魔法の読者のみなさまに嬉しいご報告と、その記録をお伝えしたいと思い、記事を執筆しております。
タイトルにもありますよう「異文化の魔法」の管理人である私Sayaは
2021年9月よりUniversity College London Institute of Educationの博士課程の学生としてもう一度渡英することが決定いたしました。
この度は、引き続きJASSOの海外留学支援制度の奨学生として
あと3年間勉強させていただくことになりました。
ずっと応援してくださっている読者の皆さま心から感謝しております。
ありがとうございます。
先日一足先に、Twitterでご報告させていただいた際には
600件のいいねと、たくさんのお祝いコメント・リツイートをいただき
私自身とても驚きました!
こうして、みなさんに祝福していただけたことは、私の人生の貴重な経験の一つとなりました。
それとともに、何度も「これは意味のある活動なのか?」と自問自答しながら
続けていたTwitterやブログ活動についても
やっぱり、続けててよかったなと思えました。
多くの方々に、お祝いしていただけて、これまでの全ての努力が報われた気持ちです。
これから、また一つ気持ちを引き締めて、次のステージへ歩んでいこうと思います!
University College London ロンドン大学博士課程合格!
さて、University College London博士課程合格までの記録をご説明する前に
- 私がどのようなバックグラウンドを持って
- どのようなコースに入学することにしたのか
簡単にご説明いたします。
まずはじめに、私は日本の大学院で教育学修士号を取得しております。
その後、小中学校一貫校で英語の教員として働いておりました。
教員を辞めた後は、タイの言語学校で日本語教師として働き
2019-2020年にUniversity College London のMA Sociology of Educationで二つ目となる修士号を取得いたしました。
詳しいプロフィールは下記の記事からどうぞ!
一般的に、イギリスの博士課程進学には
イギリスの大学院の成績基準でMerit以上の要件が課されている場合が多いです。
ですから、私はUCLでの修士課程では、Merit以上の成績獲得を目指し、勉学に励んでおりました。
その努力が実り、UCLでは最も評価の高いDistinctionで修了することができました。
*補足説明:Meritとは最終成績結果がBのことで、その上はDistinctionのAである。
*DistinctionとはFirst Class Honourとも呼ばれ、最終成績が70%以上である者に与えられる。
MeritはUpper-Second Class Honour とも呼ばれ、最終成績が60-69%の者に与えられる。
そのDistinctionの成績を提出した上で、私が合格したコースは次のコースです。
University College London Institute of Education
Education, Practice, and Society MPhil / PhD
こちらのコースは、MA Sociology of Educationに所属している先生方が多くいらっしゃるので、MA Sociology of Educationを修了してから、こちらのPhDのコースに進学を希望するのは、自然な流れとも言えます。
なお、私が興味のある研究領域は下記の通りです
- 文化的多様性
- 日本の学校教育
- 学校文化
- 異文化理解
- 教師教育
少し分野を横断してはいますが、基本的には、教育社会学の研究を中心とし、人類学に寄っているような分野を研究しています。
ですから、量的な研究よりも現地に赴いて観察をしたりインタビューをしたりするような、質的な研究に興味があります。
University College London博士課程合格までの記録
続いて、私が博士課程出願にあたり準備した書類についてや、博士課程出願から合格通知取得までの流れを、具体的なスケジュールに沿ってご紹介していきます。
今後、英国大学院での博士課程進学にチャレンジしたい!
と思っております方々の参考になれば幸いです。
- Personal Statement
- Research Proposal
- 英語条件
(例)IELTS (Overall 7.5 / 各項目6.5以上)
*英語圏の大学院を修了して2年以内であれば、IELTSの英語用件は免除となる - 大学院の成績がMerit以上であること
- 指導教官の内諾(一般的にはメール連絡・直接研究室を訪れる・オンラインで話しをするといった方法で内諾を得ます)
- 2019年9月:UCLでMA Sociology of Educationのコースに入学する
- 2019年9月:大学院に入学するや否や博士課程用のResearch ProposalとPersonal Statementの執筆スタート
- 2019年9月−1月:オックスフォード大学博士課程への進学を目指し受験する
>>参考記事:オックスフォード大学博士課程受験の記録と結果 - 2020年2月:UCLの指導教官へのアプローチ
- 2020年3月:指導教官にResearch Proposalを読んでいただく
- 2020年4月:指導教官からの内諾をいただく
- 2020年4月:UCL博士課程への応募開始(Research Proposal と Personal Statement のアップロード完了)
- 2020年5月:日本の大学の先生とUCLの学科長に推薦状の執筆を依頼する
- 2020年5月:日本の大学の先生の推薦状のアップロード完了
- 2020年7月:UCLの学科長がなかなか推薦状をアップロードしていただけなかったので、reminderを送る
- 2020年8月:UCLの学科長の推薦状のアップロード完了
- 2020年9月:UCLの修士論文を提出
- 2020年9月:博士課程のオンライン面接試験(試験官2名/指導教官と副指導教官となる先生方)
- 2020年10月:UCLの修士課程の最終成績が出る(Distinciton決定)
- 2020年10月:JASSO海外留学支援制度奨学金の申し込み完了
- 2020年12月:UCL修士課程の最終成績が掲載された成績証明書が発行され、それを提出する
- 2021年1月:アドミッションから、博士課程出願に必要な書類すべてが提出されたとの連絡を受け、最終選考に入る
- 2021年1月:JASSO海外留学支援制度の面接試験を受ける
- 2021年2月:副指導教官の移籍が決まり、副指導教官の再選考が始まる
- 2021年6月:副指導教官の候補が決まる
- 2021年7月:博士課程の合格通知をいただく
終わりに:今後の抱負
このように、過去を振り返ってみると
私の博士課程合格までの軌跡は
実際のところ、1年、2年という単位ではなく
おおよそ5〜6年にわたる長期戦だったような気がします。
その間、博士号進学を目指してUCLの修士課程を受験し、不合格通知を得たりdeferを体験したり
そして、やっとの思いでUCLでの修士号を取得したのが2020年です。
その期間の中では、オックスフォード大学の博士課程への応募を行う経験もしました。
残念ながらオックスフォード大学は不合格という結果ではあったのですが
今年UCLからいただいたDistinctionの成績を持って
オックスフォード大学にもう一度チャレンジするという選択があったのも事実です。
しかし、今回は、UCLの博士課程への応募のみにしました。
その理由は一つしかありません。
そして、その理由こそ私にとって、何よりも大切な理由に感じたんです。
それは・・・
私の指導教官がとても素敵で、私の憧れの先生だったということです。
私も、先生のような素敵な研究者であり、人格者であり、教育者となりたい!
という思いが、先生のご指導を受けながら、私の中でふつふつと湧き出てきていました。
なので、オックスフォード大学の再受験は考えず
UCLの博士課程への進学を目指したんです。
なので、渡英後、また先生にお会いできると思うと、とっても嬉しいです!!
これからの3年間。長いようで、きっと、あっという間の3年間だと思います。
論文を書くという作業は、シンドイことも多いかもしれませんが
私はこのような機会をいただけた人生にとても感謝しています。
そして、今、私の心の中には・・・
この3年間の学びを社会に還元できるような人格者となりたい!
という思いが、とても強く湧き出ております。
これからも、毎日の小さな積み重ねを大切に、そして、その活動を応援してくれる皆様、励まし合える仲間に感謝して努力していきたいです。
最後になりますが、異文化の魔法は、私が博士課程に進学したあとも継続していきますので、今後とも、多くの読者の皆さまに支えていただきながらブログの運営にも励んでいきたいと思っております。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
Saya
【おまけ】
最後に、私の博士課程進学にあたって、決断したことについてはnoteにも綴っておりますので、そちらもあわせてご覧ください。
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コメント
こんにちは!JASSOの奨学金では、学費上限250万円やその他の支給など3年間生活するにはとてもじゃないですが足りないかと思うのですが、どのように工面されるのでしょうか?
自分も英国博士を考えているので参考にさせてください!
はじめましてSayaです。
JASSOの奨学金で不十分と感じるようでしたら
第1種の貸与型の奨学金を借りることもできます
私は留学前に留学資金を貯めておりましたので
その点でカバーするつもりです。
やはり私費でカバーという形なんですね。学費不足分+月々給付不足分で3年間(4年間)計数百万円は優に必要で震えております…。
ともあれ回答ありがとうございます。頑張ってください。